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ここは二階だ。一階に行く手もあるんだけど、まずは二階の誰も出て来なかった部屋から見た方が良いと思う。
「いや二階からで、良いんじゃない? 向こうは一階行ったみたいだし」
そう答えると、全員が頷き、一番奥の部屋に入った。前回いたお祖母さんの部屋のちょうど反対に位置している。
入ると、他の部屋と作りは同じだった。見た感じ、誰もいない。
でも、前回隠し扉あって別の部屋に通じてたりしてたから、調べるしかないんだよね。
それは皆同じに思っているみたいで、全員意見も交わすことなく、中へ入った。
時計を見ると16時45分だ。
結構、時間進むの早い。なんか怖さは感じないと思ってたら、まだ明るいんだ。
この時期だと5時半くらいに暗くなるんだよね。
そう思いながら、部屋を調べる。部屋にはダブルサイズのベッド、机と椅子、ソファー、さらにぬいぐるみや人形の乗った棚があった。
……これ、もうフラグじゃん。
あのぬいぐるみの群れに何かあるでしょ。
「お前、行けるか?」
小声で南条が私に聞いてきた。
え、普通男子が行くんじゃないの?
「香夜、がんばって! 私、棚の近くのソファー調べるから」
勝手に満里が調べることにしてしまった。男子たちはそれぞれベッドとか、机とか椅子を見ている。
南条は、別に私に押しつけたわけではなかったようで、ちゃんと怪しいベッドを調べ始めた。
ベッドの下とかも怪しいよね。
ホラー映画とかでもベッドで何かあること多いし。
でも、ぬいぐるみも多いんだよ。
仕方なく、ぬいぐるみを見ることにした。
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