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隣の部屋に向かう。
隣も同じ作り。隣の部屋には洋服ダンスが置いてあったところに、今度はステレオコンポが置いてあった。
なんにもなさそう。
サラッと見て終わりにする。他のところを手伝おうかと思って後ろを向いた瞬間、大音量で音楽が流れた。
みんな耳を塞ぐ。
耳が痛い。
最初なんの曲かわかんなかったけど、これ、ベートーベンの『運命』だ。
ジャジャジャジャーン!!!!!!!
ジャジャジャジャーン!!!!!!!
強く鍵盤を叩いているのか、それとも大音量だからなのか、耳障りで仕方ない。
でも、どうして?
私は何もしてないのに……。
「ちょっと、中野さん……」
「ご、ごめん……!」
コンポに向き直って、曲を停めようと、停止ボタンを必死に探す。
やっと見つけて、停めた。
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