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「クジは中野が引けって言われたんだろ。じゃあ、あの覆面のせいだ。元を辿れば、宮城野のせいじゃねぇか。謝ることねぇよ」
「……や、そうなんだけど、でも……」
「でもじゃねぇ! お前がそうやってなんでもかんでも自分のせいにするから、相場は放っておけなかったんだろ!」
言い切ってから我に返ったのか、木村は顔を赤くした。
みんな、その言葉に吹き出した。
私も顔が熱い。
相場自身に言われても恥ずかしいけど、第三者に言われると尚更恥ずかしい。
「いいか。自分で罪を被った気になんな! 俺たちも宮城野を勘違いさせちまって、呼ばれてんだ。誰もお前のせいなんて思っちゃいねぇ」
「……う、うん。ごめん」
「謝るな」
「あ、ご、うん。……ありがとう」
木村ってこんなキャラだっけ?
なんか凄い迫力だから、私は、ただただ驚かされた。
「で、優也。お前、中野になんで話しかけたんだ」
加藤が本題に持ってくる。
木村はハッとした。
「……あ、そうだ。宮城野に会える奴って、人数限られそうじゃねぇか?」
その言葉にみんな反応した。
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