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審査員が、出された料理を切り分け、口に入れたその瞬間。
ブボォォォォーー
勢いよく口から料理を吹き出した。
審査員「な、なんですか!これ!こんな不味いもの生まれて初めて食べました!この世のものとは思えない!」
男「え!?なんで!?」
審査員「何でもなにも、こんなの料理じゃありません!こんなモノで三つ星をとろうなど!私たちを馬鹿にしてるとしか思えません!」
男「そ、そんなバカな!おい!お前らこれ食ってみろ!」
スタッフ「はい!」
スタッフが数人切り分けられた料理を一口ずつ口に運んだ、その時審査員と同じく皆吹き出した。
ブボォォォォーー!
スタッフ「オーナーシェフ!これはいったいなんですか!?私たちの未来がこの料理にかかっているのに何を作ってるんですか!!」
男「いや、それは、いつものように作っただけだ俺は!」
スタッフ「なら食べてみてください!」
男「よせ!やめろ!!」
スタッフにフォークにさされた牛蛙の皮を近付けられ、男はとっさに振り払ってしまった
スタッフ「なにするんですか!自分の料理なんですから食べれるでしょう!?」
スタッフ数人に男は詰め寄られ、それに比例して後ずさっていき、そして壁近くまで来たときに、スタッフを押し退け、裏口まで走っていった。
スタッフ「あ!シェフどこ行くんですか!シェフ!」
男はスタッフの声も無視して、裏口から外に飛び出した
男「そ、そんな、なんで、なんで、こんなことに!これからだったのに!なんであの不味いモノを旨い旨いと食ってた奴らが手のひらを返したように不味いと、、、あ、あれは!?」
あてもなく走っていた男の目に飛び込んできたのはあの初老の男だった。
男「あ、あんた!助けてくれ!あんたなんか知ってんだろ!?なぁ助けてくれよ!そうだ!金か!?金ならいくらでもある!いくらだ!?いくら欲しい!?」
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