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70歳前後と思われる男性が、倉庫らしい建物の屋上から周りを見渡していた。
周りを見渡す男性の目に、数キロ離れた国道の方角から信号弾や花火が打ち上げられるのが映る。
信号弾や花火は次々と打ち上げられ、打ち上げている者が、国道の方から街の中心部に向けて移動しているのが窺えた。
打ち上げている者に合図を送らなければ。
男性は暫し考え、ゴミを焼却しているドラム缶で黒煙を上げれば、気が付いて貰えるかも知れないと思いつく。
それを行動に移すため、地上から屋上に続く外階段を駆け下りる。
と、階段の中程まで駆け下りたとき足がもつれ、男性はそこから下まで転がり落ちた。
下まで転がり落ちた男性は首の骨を折り、転がり落ちる途中で強打し切った頭の傷から激しく出血しながら息絶える。
息絶えた男性に孫だろうか、1人の少女が近寄り、着ている服が血で汚れるのも構わずに傍に膝まずき、その身体を揺さぶった。
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