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後で照れながら昂さんに、
妊娠を知り不安になったと報告すると、
彼は笑ってこう言った。
「バカだなあ。
どうしてニュースが悲しい事件しか
伝えないのか知ってるかい?」
ううん、と私は首を横に振る。
「幸せな事件は当たり前すぎるからだよ。
悲しい事件は滅多になくて、
珍しいから伝えるんだ。
だってほら、誰だって幸せになりたいし、
皆んな一生懸命、努力してるから。
大なり小なり、カタチを変えて、
それぞれ幸せを掴んでるんだよ。
だから安心しろ、
この世の中は、幸せで溢れてる」
……
「わああッ、綺麗!!」
新郎新婦が入場し、
会場が歓声に包まれる。
恥じらう由布ちゃんと、
その姿を愛おしそうに見つめる涼介さん。
2人に拍手を送りながら、
私は昂さんの言葉を思い浮かべていた。
安心しろ、
この世の中は、幸せで溢れてる…と。
--END--
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