壱章 借の屋敷

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少年side …あそこにいるぞ! 捕まえろ! 逃がすな! 来るな来るな来るな! ―――――――――――― ガバッ 「はっ!はぁ…はぁ…今のは夢…か…。 ?…ここは何処だ? 確か俺は…」 俺はいつの間にか誰かの部屋にいた 部屋にはベッドに小さな机 それ以外には何もない ただ部屋は広い もぞっ びくっ! 「なっなんだ!?」 足元でなにかが動いた よく見れば布団がふくらんでいる ゴクッ 俺は恐る恐るめくった ばさっ! 「なんだこれ…?」 そこには黒いかたまりがあった 俺よりは小さいが… 「人か?」 つんつん もぞもぞ つつくとくすぐったそうにしている 「おい。起きろ」 「……」 「起きろ!」 「…うるさっ…!」 「…!女!?しかもその声は」 そうだ俺は契約したんだ 姿は分からなかったが声はわかる だから契約したのは多分こいつだ 「あと一年寝させて…」 「寝すぎだ!とっとと起きろ!」 「わかった…ねむい…」 そう言って起き上がった 「ああ…起きたんだ」 と眠そうに俺に言ってきた
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