壱章 借の屋敷

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俺は歩きながらまわりを観察した 天井は照明が等間隔につきており明るく 廊下は人が五人ほど通れるほどで 床は柔らかそうな紺色のカーペットが敷かれている 壁はドアが間隔をあけて並んでいる そこで俺は疑問に思った ドアは間隔をあけて並んでいるが さっきの部屋を思い出してみると狭い部屋になるはずだ 「なあ」 「なに」 「あきらかに部屋とドアの間隔が合わないんだが…」 「それは別の空間に繋がってるから」 「別の空間?」 「詳しくは知らない。あと、勝手に部屋とかドアにかかってるやつとかいじっていいよ」 「……わかった」 未だにふらふらと歩きながら少女は答える そういえば今更だが 俺、この少女の名前を知らないよな………?   
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