壱章 借の屋敷

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?side 「はぁ…はぁ…っ!」 どのぐらい走っただろうか… ここが何処だか分からない だが、深い森の中なのは分かる もうとっくに体は限界をこえている それでも走るのを止めるわけにはいかない 「絶対…に…はぁっ捕ま…るかっ!」 全身から血が流れ落ちる くりぬかれた右目のせいでバランス感覚がとれない 木や草に足をとられながらも俺は走った 傍観者side 広い部屋には 長いテーブルがある その端に一人の少女が座り紅茶を飲んでいる その傍らに人が立っていた ピタッ 紅茶を飲んでいた少女が動きを止めた そしてゆっくり口を開く 「新しい住人がきたか。鴉純(あすみ)準備して。」 「了」 少女の言葉に立っていた人物は短く答え、部屋を出ていく 「…さて。新しい住人を迎えにいこうかな。」 そう呟きながら少女も部屋から出ていく…
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