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「はぁ…はぁ…っ!」
どのぐらい走っただろうか…
ここが何処だか分からない
だが、深い森の中なのは分かる
もうとっくに体は限界をこえている
それでも走るのを止めるわけにはいかない
「絶対…に…はぁっ捕ま…るかっ!」
全身から血が流れ落ちる
くりぬかれた右目のせいでバランス感覚がとれない
木や草に足をとられながらも俺は走った
傍観者side
広い部屋には
長いテーブルがある
その端に一人の少女が座り紅茶を飲んでいる
その傍らに人が立っていた
ピタッ
紅茶を飲んでいた少女が動きを止めた
そしてゆっくり口を開く
「新しい住人がきたか。鴉純準備して。」
「了」
少女の言葉に立っていた人物は短く答え、部屋を出ていく
「…さて。新しい住人を迎えにいこうかな。」
そう呟きながら少女も部屋から出ていく…
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