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「うわっ!」
ドサッ
木の根に足を引っかけ転んでしまった
急いで立ち上がろうとするも体が動かない
「くそっ…!」
早く逃げなければいけないっ!
そう思っても体はいうことをきかない
どうにか動かそうとした瞬間
ガサガサッ
草が動く音がした
それもかなり近くから
「嘘だろ…!」
アイツ等がきたのか!?
ここで捕まるのか!
なにも出来ずに…復讐さえも?
冗談じゃない!
「動…け…動けよっっ」
早く早く早く早く早く早く早く!
ガサッ!
思考が止まる
ああ来てしまった
俺はなにも出来ずに捕まってしまうのだろう
少しの抵抗も出来ずに簡単に…
すると声が聞こえた
「あなたは何を求める?」
予想外の声と言葉に顔を上げた
そこには少女が立っていた
しかし視界がぼやけて顔が見えない
「あなたは何を求める?」
もう一度同じ言葉をきかれた
だが求めるとはどういうことか
それに敵か味方かも分からない
「あなたは求めるものがあるからここへ導かれた。ここはそういうところ。」
「俺に…求め…る…ものがあ…る?」
「そう。うちが必要なものを借してあげる。あなたが求めるものを手にいれられるように。だから契約しよう。」
「契約…?」
「そう。契約すればそれをうちは果たす…あなたが求めるものを手にいれるまで。だから求めるものをいって?」
俺が求めるもの…?
そんなもの…
いや、ある
一つ…たった一つだけ
「俺は…俺は復讐を求める!アイツ等に絶望を!アイツ等を地獄に堕とすために!!だからそのために力をためる器を俺に借してくれ!!」
力はいらない
それをしたって`俺´が復讐したことにはならない
だが俺が力を手にいれたときそれを受けとめられる器がほしい
だからこそ器が必要なんだ
復讐ができるなら堕ちるところまで堕ちてやる!
「契約完了」
その言葉を聞いた瞬間
体に激痛がはしり、俺は気を失った
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