また・・・・・・ね。

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「こんばんは。」 そんなこんなで、こんな彼女の一言から始まる僕達のお喋りは、気づけば二週間以上も続いていた。 初めて会った次の日、いないとは思いつつ僕はまた、彼女と出会うきっかけとなったコンビニに夕食を買いに行った。 そこでまた、こんな風に声をかけられたのだった。 それから、毎日とはいかないまでも、僕は時間がある日は、いつも同じくらいの時間にコンビニに出向いていた。 そこに行くと、運良くいつも彼女と会えたから。 彼女が僕に会うためにいつもコンビニにいるのかというと、それは果たしてどうなのか僕には分からなかった。 でも、会いたいと思えば会うことができる。その奇跡だけで充分だった。 しかも、彼女は僕のことを何でも分かってくれた。 ・・・・・・僕の好物や趣味を言い当てられた時は驚いたっけ。 彼女は人間観察が趣味だと言っていたから、それが原因なんだろう。 そして、一通りお喋りが終わると、彼女はいつも、同じ言葉で別れを告げる。 たった一言、「またね」。 でも彼女の綺麗な真っ赤な唇から紡がれるこの「またね」が、僕は意外と好きだった。
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