神と……

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黒い。 学校に向かったはずのおれは、なぜか今黒い場所にいる。 暗いではなく黒い。 周りの景色が突然黒だけに変わっても、おれ自身はハッキリと見えるから暗いわけではない。と思う。 何か疲れた。 猫たちに突撃されるところまでは日常だったのに。 王子が来て、おかしくなった。 変化があるまでは休憩してても問題ないよね。 その場に座り膝を抱えるおれ。 地に接している面が増えると安心するのか、自然と瞼が降りてくる。 ……おやすみ。 ……きて…お……ん。 「起きてっ!大神朋也くん」 「ふぉ?」 大きな声と揺さぶりに目を覚ました先は、白髪の美形のアップでした。 若白髪?苦労人? 「違います。確かに下の者に恵まれず、苦労が絶えませんが髪の色は生まれつきです。そして、若く見えますが私は朋也くんよりも遥かに年上です」 「?……声に、出て」 「ませんでしたよ」 考えが読まれた? とりあえず目の前の人は苦労してて、でも白髪の原因ではなく、見た目以上におれよりずっと年上。 おぉ、単なる若作りか。 「違いますって。髪は生まれつきと言ったでしょう。それに私、人ではないですし」 また読まれてる?! ということは、妖怪・サトリ! 「違います」
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