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「…よろしかったでしょうか。紫様」
「アラ?藍は彼に決めたのが不満?」
「お言葉ながら、彼が紫様の言う人物とは思えないです。何より、あの紫様に対する態度は…」
「まぁ、仕方のない事よ。あちらの幻想郷じゃ、私は大妖怪にして大悪党だったのだから」
藍が小皿に乗せて持って来た羊かんを竹串に刺す紫は、そう言って羊かんを頬張る。
「しかし、この世界は大賢者であり、幻想郷の母と呼ばれる紫様なんですから、あのような者にこそ一言申して…」
「それなら大丈夫よ」
「え…?」
お茶の入った湯呑みを持つ紫は、そう藍に言うと「適任者がいるもの」と付け加えた。
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