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「だったら、良いモノをあげるわ」
「良いモノ…?」
右袖に手を入れる霊夢は、そこから自分が着けているのと同じリボンの切れ端をルーミアの頭に結び付けた。
「これは…?」
「簡単に言えば、人間を食べたいって思う気持ちを抑えるおまじないよ。それを付けていれば、人間を襲う事もなくなるわ」
「でも…そうしたらルーミアは何を食べたらいいのか?」
「ンなの決まってんでしょ?」
ニッと笑う霊夢は、ルーミアに「人間が食べてる物よ」と答えた。
「ホントか?ホントになのか?」
「この博麗霊夢、嘘は言わないのが信条よ。まぁ、能力が少し落ちるけど。いい?もう悪さしないでよ?」
「わはー!もうしないのだー!」
縛っていた紐をほどいた霊夢に飛びつくルーミアに、俺は自分のいた世界の幻想郷を思い出していた。
まさか、妖怪を改心させるんだからな。
「…成程、これがアンタのやり方か」
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