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愛想笑いが上手い…。
こういう手合いは、まず何かヤバい。
「…で、貴女は?」
「アタシは博麗霊夢。この館から出てる赤い霧を止めてもらいたいのよ。アンタの主人に会わせてくれないかしら?」
「…承服しかねます。私は今、お嬢様より大事な命令を承っておりますので」
そう言った咲夜は、銀色の懐中時計を私に見せた。
「フーン…その命令って、何かしら?」
「紅魔館へ、勝手に入り込んだネズミの駆除…です」
その瞬間、アタシの目の前に無数のナイフが目に飛び込んできた。
「…!?」
「ルナクロック…」
アタシは素早く大幣でナイフを払い落し、咲夜から距離を置いて身構えた。
何の予備動作もなく、目の前にナイフがこれ見よがしに飛んできた。
ましてや、彼女がナイフを持っている仕草すら見ていない。
「なかなか勘が良いわね。でも…次は防げるかしら?」
…アイツ、やっぱりソッチが素の状態ってワケね。
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