いきがみ

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「君、星華教に関わる人間の葬式でよくみかけるけど、何者なんだ?」 「それはこちらもききたいです。あなたがたは一体何者ですか?」 「霊的なものが関わる事件を調べている者だ。その世界ではそれなりに知られているはずだ。君も似たようなものだろう。においが何となく俺と似ている」 すると男は微笑して言った。 「僕は、法力のない坊さんに読経されたために成仏できなかったり、悪意のある坊さんに拝まれて悪鬼となった霊を冥土におくることを主な生業としている“葬送師”です。最近、きちんと供養されても悪鬼となるものが数多でていましてね。葬式ときいたら出向くようにしているのですよ」 「そうか。ききたいことは数多あるが、事態は急を要するようだ。またどこかで会った時はじっくり話をきかせてくれ」 事務所に帰った杉浦は、難しい顔をして言った。 「これは、あいつに協力を願うしかないか。梓では戦力にならんしな」 「え?今何か聞き捨てならないこと言いましたよね?」 梓の言葉を無視して、杉浦は携帯で電話をかけ、来てくれるか、とだけ言って電話を切った。
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