ひとくい

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杉浦が言った東亜仁徳大学とは、僧侶を養成する機関であり、一般学生にも門戸を開いている、国際交流にも力を入れている大学だ。 そこがパックマンとどう関係するのか梓には解らなかったが、とにかく自分は杉浦をサポートできるように気を強くもつだけだと思い、気合いを入れるように鋭く息を吐いた。 あの残虐な映像をみた後でもすぐに冷静に戻れるくらい、自分は強くなった。 そんな強さは本来必要のないものかもしれなかったが、この世界で生きていくことを決めた以上、後退するような考えをもつことは逃げることでしかない。 梓はそう思って決意を新たにし、杉浦のあとに従って事務所を出た。
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