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「ストーカーだよ、きっと」
「やだ、怖いから言うのやめてよ」
美人の真由にストーカーがついて来る。
真由が気味悪がって冷たくすればするほどしつこくなって、毎日学校の帰りに待ち伏せしてついてきて気持ちが悪い。
「真由、近道通って撒いていこ」
「うまく逃げきれるかな?」
山田児童公園の中にふたりで飛び込んですぐ脇にある集会所の陰に身を潜めた。
ガサッガサッ
ストーカーの足が目の前を通り過ぎてく。
ホッとしたのもつかの間、
いきなりわたしの口がぶっくりした手に塞がれた。
「なっ?」
「僕の邪魔したから悪いんだよ。真由ちゃんと仲良くしたいのにあんたが邪魔なんかするから」
「や、だっ!」
この人気持ち悪い。
でっぷりした体が汗で濡れてその汗がわたしの頬に触れて全身が総毛立つ。
「真由、逃げて!」
「みるく」
「早く逃げてわたしは大丈夫だから!」
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