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「あの兄ちゃん、完全、家族と勘違いしてるね?
後で会計は別にしよ。
……あっ、子供ちゃんの分は奢るよ。」
本当は全部奢りたい気分だけど。
ニコッと営業でみせる笑顔で接した。
これが一番感じが良いらしい。
「えっ、でも。」
ほーらね。
七瀬は奢られるのとか、嫌いなタイプだと思ったんだけど、当たりだな。
「良いよ。大したことないし。………旧友の再会に乾杯したいし、ねっ。」
と子供ちゃんを見る。
キラキラまなこで俺らのやり取りを見ている。
「陽菜、ジュース飲めるの?
ヤッタッ!!
パパありがとう」
ババちげーし。
子供ちゃんはメッチャ嬉しそうで、椅子の上でソワソワしている。
チックショー可愛い。
「ハハっ。
パパって呼ばれる事も、自分の人生では無いと思うし」
そうそう、一生独身ね。
結婚なんて懲り懲りだ。
まあ、こんな可愛い子供ちゃんからパパなんて呼ばれるのも、悪くねーとは思うがな。
七瀬の旦那は幸せもんだ。
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