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「もー、ドア開けっ放しだったよ!」
泉先生ではない誰かの声がした。
「えー、マジで?」
と泉先生。泉先生が誰かと帰ってきたのだ。
一人で出掛けたのではなかったのか。まさか、恋人?
「気をつけないと!」
「はぁい。ごめんなさあい。」
泉先生、可愛い。素直だ。
どうやら靴は気付かれなかったようだ。
だけど、誰と一緒なんだ。俺は気になってクローゼットの隙間から覗き見た。
二人でコンビニに行ってたのか、コンビニの袋をコタツの上に投げ出すと、中からなにやら飲み物を出して、二人でプルタブをあけて飲み干した。においからすれば、どうやらビールのようだ。
ビールを二人であけて、テレビを見ている。しばらくすると、二人はぴったりと寄り添った。
よせ!俺の泉先生に何をするつもりだ。しばらく見つめ合うと二人は唇を重ねた。
俺は泣いた。ああ、泉先生。やはりそいつは恋人だったのか。畜生。
二人は長いキスを交わすと、床に倒れこんだ。
やめろ、やめてくれえ。これ以上、俺は耐えられない。
「あん、ダメだよ。まだシャワー。」
「そんなのどうだっていいよ。」
またもや長いキス。
ああ、泉先生の体がまさぐられている。
俺は不覚にも、股間に手を当てて、自分を慰めていた。
「はあ、はあ、はあ。」
俺の吐息が聞こえたのか、二人の動きが止まった。
ヤバイ!俺が潜んでいるのがバレた。
「誰だ!そこに居るのは!」
クローゼットが開かれた。
「きゃああああああ!」
「うわああああああ!」
俺はズボンを下ろして下半身は丸出し、手には泉先生のパジャマが握られていた。
「てめえ!何やってんだ!神谷!」
「泉先生、俺、泉先生が好きなんです!」
そう言いながら、俺は泉先生に抱きついたが、足蹴りにされた。
「なんなんですか!誰なんです?その女は!俺というものがありながら!」
「気色悪ぃんだよ!ボケが!」
「泉先生!俺にもキスしてください!その女にしたように!」
「ふざけんな!」
だめ元で突撃したが玉砕。
俺は玄関から泉先生に足蹴りにされつまみ出された。
担当を変えられたのは言うまでもない。
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