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「俺の事、シンって呼んでよ」 呼んでよって…なになに。 「何言ってんですか。…呼びにくいですよ…」 「何で?」 へ?何でって、何で? 何で急にそんな事言われなきゃならないの。 「だって…お客様だし、年上だし、今まで高畑さんって呼んでたんですよ?いきなりそんな、うっ!」 高畑さんは、私の顔を両手で挟んで上を向かせる。 「呼んで」 「呼んでって、それは、め、命令ですか?」 「……」 高畑さんは頬から手を離して、私を再び抱き寄せる。 「ちょ…!」 「命令じゃない。" お願い "だよ」 ギュウッと力を込められ、高畑さんの力強い体に包まれる。 「…呼んで欲しいんだけど」 返事に困っていると、耳元で高畑さんの低くて甘い声で囁かれる。 高畑さんの空気に頬が熱くなった。 視線が交わると、高畑さんの顔が近づく。 お酒のせいなのかな…? 高畑さんとどうなってもいいやって思ってる。 後で、きっと後悔するのに。
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