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「大丈夫?」
「今からここへ来るって…」
「え、何で」
「いや、なんか…」
私がやっぱり大切だから、とか言われたなんて言いづらすぎる。恥ずかしくて。
「何だ、危険な事でも言われた?」
「違います!あの、えっと、もう1度話し合いたいと…」
「ふん…」
高畑さんは何か考えるように、遠くを見た。
「葛城さんは、また元に戻りたいって考えてる?」
「まさか!それは全然っ!」
私は首を左右に振る。
「それより、高畑さんにはご迷惑おかけしませんので、もうお帰り下さい」
「何で?」
「え?何でって…」
「こんなに面白いのに何故帰らせるんだ?」
「高畑さん…?面白いって…」
「いや、ごめん。大変なのにの間違いだ。
ほら、なんか危険だな、そいつ」
そう言う高畑さんの顔は明らかに「面白い」の顔だ。
私はため息をついた。
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