プロローグ

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-------------------------啓介--------------------------- 真っ白な画用紙に一本の線を引いたような殺風景な風景が目の前に広がる。 時速80kmで風をきるおれの髪は後ろへと引っ張られるように靡き、50代ベテランサラリーマンのような髪型になる。 日本のように丁寧に舗装されてない道路は不規則な凹凸を作り上げ、その振動がおれの身体を乱暴に揺さぶる。 だが、おれはそんな今を心なしか楽しんでいる。 「やっとここに来れた」 おれはそう呟くとアクセルを踏む足に力を入れ、加速する。 お前に会えると思うとあの壮絶で過酷な記憶が脳を過ぎる。 もうあの“ゲーム”を終えてから一年が経つ。 お前と出会ったあのゲームから…
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