第1章 夏休み

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*** 「お前なんか最近塾多くね?」 今日も午前授業、授業の途中幼馴染みの海斗が不満げに言ってくる。 「なーんか遊び誘っても付き合い悪いしさー、なに学年1位でもとるつもり?」 「いやいやどんなに勉強しても成績中の下の私が1位とるわけないでしょwむしろ勉強とか嫌いだし」 「え、じゃあなんで塾行ってるん?」 言葉に詰まる。塾の先生が気になってるなんて口が裂けても言えない。 「……いやー、親が行けってうるさくてさー」 なんて言って親のせいにする。まぁ完全に嘘ってわけでもないけど。 「お前んちのおばさんがなんと言おうと今日は付き合ってもらうぞーなんたって今日俺は部活がオフだからな!!」 「え、なにどこいくの」 「ラーメン」 「ひとりで行けやw友達いないの?」 「いるわボケ!」 海斗と話してる時間は嫌いじゃない。むしろ落ち着く。小学校の時から仲が良くて、その仲は今でも健在だ。 私達はよもやまの話をしながら下校した。 この暑い中熱いラーメンを食べに。
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