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「玲哉、それって恋ってやつなんじゃねえのか?」
大神組若頭補佐の仁が鼻で笑った。
日本の経済界は大きな会社の裏はヤクザが支えてる。
蒼井家も同様で大神物産、大神組と同じように裏の世界によって支えられている。
「奏、おまえはどう思う?」
「あ?ああ。……恋かもな」
ぼんやり外を眺めてる若頭の奏はいつものキレがない。
「どうしたのかな?天下の大神組若頭の奏くんは?」
「若はこの間、龍神会の鉄砲玉に襲われました」
「それで、ケガでもしたの?」
「いえ、ケガはありませんでした。」
「だってさ。よかったね、ケガなくて」
大神組の若頭を仕留めようとするなんて度胸ある。
どうせ、すぐ報復して潰したんだろ?
「で、なんでこんなふうなの?」
「若を庇ってケガをした娘のことを心配してるんでしょう」
「一般人?」
「女子高生です」
「……ふーん」
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