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「僕よりも若頭の奏くんの方が恋してるって感じだけど?」
そう言って笑った時、途中でふと頭の隅に何かが過った。
深夜、遅くに会社から出てきた咲ちゃんが執事くんに泣きついた姿―――
いや、そんなはずはない。
恋なんてしない。
ただがんばり屋の彼女が甘やかす執事くんに甘えただけだ。
それを見て彼女でも泣くんだな。
そう思っただけだ―――
頭に過る幻を追い出し自分に言い聞かせた。
「僕は恋なんてしない」
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