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一斉に地上に出る。見渡すと、まだここには被害が及んでいない事がわかった。
避難は済んでいるらしく、人の気配はない。
「西の方角から戦闘音が聞こえてきます。どうやら任務帰りの方々が戦ってくれているようです」
振り返ると、ゆかりがうさぎの獣人の姿になって耳をすましている。
「凄いな。そんなことも出来るんだな」
感心したように斗真が言う。
「ええ。それよりも、早く行きませんと。戦闘員が少ない班のようで、大分押されています」
そう言ってゆかりは喫茶店を出て、西の方角に向かっていく。私たちも慌ててその後を追う。
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