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あのダイイングメッセージは、頭を使わなければ解けない問題なのです。
先ほど刑事さんが言った通り、ここの社長は壁に追い詰められ、殺されました。
その時にダイイングメッセージを書いた。
しかし、書き方によって文字が変わるのです。
「文字(英語)が変わる?数字なら分かりますけど。」
刑事の一人がうろたえた。
「数字で言うと、1、6、8、9、0、ですね。」
秋が笑いながら言った。
英語では特に、I、O、M、N、Z、X、W、などですね。
(Mを反対にするとW。Wを反対にするとM。)
これで大体分かった方もいらっしゃるのではないのでしょうか。
壁に書いていた、ダイイングメッセージ【I,W】。
これを反対にしてみて下さい。すると【M,I】になりますよね。
つまり犯人は槇田伊穂さんになるわけです。
「じゃ、じゃあ何故反対になったんですか?」
一人の刑事が言った。
「だからそれを今から話すんじゃありませんか。」
秋さんは、また笑いかけた。
文字が反対になったのは、その時の体制によって変わるのです。
ここの滝田社長は壁に寄りかかる様に亡くなっています。この場合は反対になります。
つまり、もし壁の方を見て亡くなっていた場合は、反対になりません。
一回試してみてもいいですよ。
理由は手の向きなんです。壁の方を見た場合、手の平は、壁の方を向いています。
壁に寄りかかる様になっていたのなら、手の平は、壁の方を向いていないんです。
その為、文字が反対になったんです。
伊穂さんはこの事を知って、こんな事をしたんでしょう。
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