野里玉子の兄

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「野里くーん、待った? 今日もかっこいい~」 「やあ、たまちゃんこそ、今日もかわいいねぇ~」 野里くんとたまちゃんは、恋人同士。 今日もラブラブのデートはドライブだ。 先日、野里君の妹、玉子が結婚した。 相手は金持ちで、イケメンの久手くんという。 素晴らしい好青年だった。 「玉子のやつ、なかなかやるな・・。しかし、俺さまも負けてられないぞ。 たまちゃんは、大学時代はミス・キャンパスに選ばれたくらいに容姿端麗、しかも、家柄も上等。 そんな彼女が、俺に夢中なんだから・・。全く・・まいっちゃうぜ・・」 野里くんの華麗なハンドルさばきに、助手席のたまちゃんはうっとり。 やがて、二人はお城のようなホテルに到着した。 「たまちゃん、いいよね?」 「もちろん! 野里くん・・」 二人は手を取り合って、ホテルにしけこんだ。・・いや・・愛を育んだ。(ご利用は計画的にね!) 2カ月後・・たまちゃんのお腹の中には赤ちゃんが。 「お父さん、お母さん、たまちゃんを僕にください」 野里君は男らしくご挨拶した。 「オッケー、オッケー、ユーが婿養子になってくれたら、万々歳だよー」 たまちゃんのパパさんは大喜び。 しかし・・野里くんは・・ちょっと照れた。 「それは・・、恥ずかしいなぁ・・妹の例もあるし・・。 やはり、名前は変えられませんっ」 「野里くん・・。 わかったわ。私、立派な「のりたまえ」になるわ」 「ありがとう、さぁ・・僕の車に・・」 こうして二人は婚前旅行に旅立った。
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