不幸を呼ぶ黒猫

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お屋敷はすっかり春になりました。 新しいご主人様はとっても優しくて、クロはとても幸せです。 例え顔が見えなくても、クロはご主人様が大好きでした。 「ほら、もっと近くにいらっしゃい。あなたが近くにいなきゃ、不幸はやって来ないじゃないの。」 はい!ご主人様。 ご主人様の隣、そこがクロの特等席。 ご飯の時も、お風呂の時も、寝る時も、起きる時も、クロはずっとご主人様と一緒にいました。 それでも不幸は、素敵なことは起こりません。 ご主人様、私は役立たずなの? 「いいえ。あなたはとっても良い子よ。さあ、今日も私のそばにいてちょうだい。」 優しい優しいご主人様。 不幸の意味を教えてくれたご主人様。 顔が見えないご主人様。 今日もクロはご主人様のそばにいます。

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