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本当は今日、京都でも競馬があって、先生のお気にの馬が出走することになってたが、あちらも雪で明後日に延期。あっちも行くのか?まあ一気に終わらせてくれれば楽といえば楽だけど。出走取りやめになってないといいけど、おきにの馬。
「何だか新婚旅行みたいだ」
なんだよ、それ。新幹線で国内旅行。帰りは熱海か?
いつの時代だよ。うっとりしないの、先生。
「誠はいつになったら僕の名前呼んでくれるの?」
「呼びません。最初に約束したでしょ」
仕事中にうっかり間違えて呼んでしまったらコトだ。仕事関係の人間とは付き合わないというポリシーを、ひん曲げて地中深く埋めこんだんだから、それくらいは貫かせてもらう。
「プライベートでは友達なんです、で通ると思うけど」
ご不満顔ですね。知るか、いい気味だわ。
あ、何か俺今思ったこと顔に出たかも。綺麗な顔がニヤリとした。
「また墓穴掘ってる。その目が、僕のサドッ気を掻き立てるっていうのに。もう我慢の限界だ」
え、やだ、俺何されんの?う、動けねえ!
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