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「編集長のお言葉に甘えて、しっかり接待してもらうかな。じゃ先ずは買い物行きましょう」
ぐいっと起こされ、背中をパンパン。
「さすがに二人ともこの軽いカッコではラウンジすら入る気がしない」
仕方ないでしょう。競馬場に行くのにドレスアップはしねえもん。俺スーツにダウンジャケット。いつものまんま。先生はシャツにベージュの手編み風セーター、ジーパンにロングのダウンコート。トータルすると、俺の着てるもののX8のお値段してそうだが。
ハンガーに掛けられた細身のコートを手にとって、先生に羽織らせる。濃紺のコートは先生によく似あってる。
「これ殆ど羽、入ってないって感じですが、あったかいんですよね」
うん、高いやね。間違いなく。手触りが違う。
俺はウニクロで十分だ。筋ニクあるし。
「じゃ行きましょう」
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