1章 事の始まり

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まず父は毎日帰りが遅くなった。 帰って来てもお酒に酔っていた… 今だから解るけどキャバクラで女を漁っていたんだ… まだ小学生だった私には理解が出来なかったけど父のただならぬ雰囲気は感じられていた… その変化が恐かった… ――チャラララ~ ビクッと身体を跳ね上がらせて我に返った。 …びっくりした…携帯? 着信に気が付き、部屋に踏み入れる手前で携帯に出てみると妹からだった。 [もしもし?真珠【まみ】お姉ちゃんっ] 妹の夕美【ゆみ】からだった。 「うん…どうかしたの?」 愛しい妹の声を聞いて真珠はほっと胸を撫で下ろし返事をした。 [ど…どんな人だった?怖い男の人じゃないよね?大丈夫?っ…私っぐすっ…] 鼻声で泣きながら話をしている。
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