もうひとりの のりたまこ 

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 所属部署の違う久手さんが、私に話し掛けてくれたのは2ヶ月程前の事。 「あれ、君の名前って……『のりたまこ』さんて言うの? あ、ごめんね、つい気になっちゃって。可愛らしくて良い名前だよね」  その屈託のない微笑みを見た瞬間、  ぴっしゃぁぁぁん!  私の中を凄まじい電流が駆け抜けて行った。  忌み嫌っていたこの名前のインパクトで、あの久手さんが話し掛けてくれた!  しかも可愛いとか言ってくれたよ?  もうこの人しかいない!  結婚すれば『ぐで まこ』になるけれど……  う、うん! 今よりは悪くない。  そう(勝手に)思っていたのに……
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