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「うわあああああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!! くそおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!」
ガンガンッ!
ガンガンッ!
渡辺は悔しさと怒りに任せて、狂ったように、壁をチェーンソーで破壊し続けた。
もはや斬ると言うより、鈍器として叩き壊している状態だ。
チェーンソーのエンジンも切れている。
「ーー何やってるんだよ? 良い加減にしろキチガイ」
誰かが後ろから言う。
渡辺が、暁斗達が逃げた部屋から出て来て見ると、さっき逃げた筈のボクが扉の入り口に立っていた。
「どうした? もう逃げるのは、止めたのか?」
渡辺は問う。
「やめてないよ」
「あのガキを逃がす為の時間稼ぎか? それにしても、その格好はなんだ? どっから持って来た?」
「これで、いんだよ」
ボクは、ねむ子のナース服を身に纏っていた。
「……。まあいい」
「いんならいいだろ。追いかけっこの再開だ。来いっ!」
ボクは踵を返して走り出す。
「なんだか良く分からないが、いいだろう。乗ってやるよ? お前の誘いにーー」
ブイイイイイイイィィィィーーーーーーーーーーーーーーーーンッ!!!!!!!
渡辺はチェーンソーのエンジンを入れると、走り出したボクの後を追う。
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