.

4/6
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
少し強めの風が吹き抜ける。 まだ1月の風は冷たく、制服にコートを着ていても寒くて身体が震える。 するとまた何かの気配を感じた。 公園の古ぼけたベンチの所に誰か…居る? 少しずつ近付いて行く。 白いワンピースを着た女の子がただ空を見上げていた。 「莉子…?」 名前を呼んでみる。 どうして莉子だと思ったのか分からない。 だけど何故かそんな気がした。 呼ばれた本人は少し肩を揺らし、こちらを向いた。 「…滉太、くん?」 驚いた顔で名前を呼んだ。 .
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!