第2章

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死んだと思った。 でも、ボクは再び目を開けた。 視界に飛び込んできたのは、人間の住む家の中の景色。 「あ、くぅちゃん、気がついたみたい」 小さな女の子が、目覚めたボクに気付いて誰かを呼びにいく。 ーーなんだ、人に助けられたのか。 不思議なもので、さっきまでは人を恨んですらいたのに、こうして人に助けられてみれば、また人を好きに思う。 なんだか、それがくすぐったくて、思わず笑顔になると、再びボクの意識はとび、今度こそ目覚める事はなかった。
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