第2章

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昔、人間からみてもずっと昔の事だ。 野良猫の子供として生を受けたボクは、人間の村の近くに住み着いた。 たまに悪戯をしてくる子供もいるけれど、基本的に、ネズミや虫を捕らえるボクら猫は、大人からみて重宝だったらしく、あまり不自由はしなかった。 他にも野良猫はたくさんいたけれど、村は広いし、食べ物もたくさんあったから、たまにケンカする事はあっても、次の日には仲直りするといった感じで、よろしくやっていた。 でも、ある日の事だ。 突然、怖い人達がやってきて、ボクらは小さな袋の中に入れられて、どこかに連れていかれた。 狭いところは好きだけど、わけの分からない恐怖から、みんな袋の中で暴れまわって、傷だらけ。 ようやく外に出された時には、ボクは傷口が化膿し、病気になってしまっていた。
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