第2章

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「おい、こいつ弱ってるぞ!」 「ど、どうすべ?こんなの将軍様にバレたら、俺らぁ打ち首だべ」 「とりあえず、隠すぞ!幸い、ここには他に誰もいない。 あとで上手く処分すればどうにかなる」 「へへへ。 さすがお侍さまぁは頭いいや。 わかりやした。 なら、とりあえず他を放ってきやす」 「うむ、そうしてくれ」 なんだかよく分からないうちに、ボクはすぐに小さな箱の中に押し込められてしまった。 何とか外に出ようにも、身動き一つ出来ず、どうにもならない。 ただ、僅かにある隙間から外の光景が見えるだけ。 そこから見えるのは、大きな犬や猫が、村みたいな囲いの中を、そこかしこに走り回る姿。 それと、隅っこで震える小さな犬や猫。 弱肉強食そのままの、残酷な世界。
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