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同じ村からきた猫達も、その弱肉強食の中で、早くも強いものと弱いものに分かれつつある。
ーー少し前までは、あんなに仲良かったのに……。
でも、仕方ないのかもしれない。
生きていくためには、足手まといは切り捨てるしかないのだから。
と、すると、病気にかかっているボクは、真っ先に切り捨てられる。
あの囲いの中に放たれれば、すぐに虐められて、たちまち死んでしまうだろう。
なんとかしなきゃ。
なんとか、ここから逃げないと。
狭い箱の中で必死にもがくも、重みのある蓋はピクリとも動かない。
そのうちに、再び人の声がした。
ボクをここに連れてきた奴等だ。
「さて、あとはこいつだけだが、埋めてしまおう」
「へい、じゃあ、箱ごと……」
「馬鹿者!さっきは急いでいたあまりにやむを得ず使ったが、この箱は漆塗りで高価なのだ。
そんな勿体ない事が出来るか!
どうせ中にいるのは弱った猫。
外に出して、切り捨てればそれで終わる」
「へい、ならそのように」
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