迷いの樹海

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そして今、仕事先から帰宅してる途中だ… はぁ…私は事務職でビジネスマンとして働いている 毎日の外回りに会社の商品を売り込む それが私の仕事だった… それにしても疲れたな 四輪自動車と二輪の免許は持ってて バイクぐらいは持ってるが 自動車は持ってない どのみち、私が働く会社は マイカーもバイクでの通勤も出来ない。 だから、わたしは徒歩で帰宅している… 自宅は山道を越えた先の山のなかにあり この山には樹海があるんだ。 そして、帰り道には必ずその前を通る… …私はいつものように 樹海の前を通りすぎようとした… 「ジカンガナイ!ジカンガナイ!」 …!? 私は横から聞こえた声? に立ち止まり樹海の出入り口に視線を向けた 「ジカンガナイ!ジカンガナイ!」 その声の主は黒兎だった 西洋の服を着込んで2足で走ってる 片手には懐中時計… 私は疲れてるのかこれは…幻覚だろ? ありえない2足で人間のように服を着て 走る奇妙な生物など…いるわけが… 私は目を閉じて右手で顔を覆い 今、見たものを忘れようとした …! な、なんだ…ビジネス鞄を持ってる 左手が引っ張られる 「ハヤクシロ!ジカンガナイ! クロノジョウオウサマ!オコル!」 私 (エレ・アリシオン) 「…!ひ、引っ張るな…!」 私は85㎝ぐらいのその黒兎に手を引かれ 前屈みに樹海の出入り口に連れてかれたimage=503913779.jpg
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