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急に落下速度が早まり身の危険を感じた私だったが
方向転換が間に合わず背中を地面に打ち付ける…ッ
私
(エレ・アリシオン)
「カハ…ッ…うぐ…ッ」
私はそれなりに強く打ち付けた
背中に身悶える…
「あらら~ん…
だ・い・じょ・う・ぶ…?」
…ッ?!
私は突然聞こえた色っぽい女性の
声に驚いて顔をあげた…
「うっふふん…
女の子が来るのかと思ったら
色男が来ちゃったわね~」
…?
「でも…あたくしとしては嬉しい限りだわぁん♪
やるじゃない、ノワール…」
女性は足元にいた黒兎を抱き上げた
私はゆっくり起き上がる…
「あら、ごめんなさい…色男さん
あたくし…黒の女王、グラマー・グラッツィアと申しますの」
この女性が…黒の女王…
彼女は抱き上げていた黒兎を地面に下ろし
どこからか棒がついた仮面を取り出す
と私に視線を向ける…
私
(エレ・アリシオン)
「あ…し、失礼した…私は…」
私は名乗ろうとしたが
ふいに近づいてきた女性に
人差し指で口を塞がれた
グラマー・グラッツィア
(黒の女王)
「分かってますわ…エレ・アリシオン」
黒兎といい…この女性といい…
なぜ…私の名前を知っているんだ
女性はその仮面を片手に
ドレスの裾を控えめに持ち上げた
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