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奇妙な国ペレグリーヌス
グラマー・グラッツィア
「ここは…奇妙な国ペレグリーヌス
アリシオン、貴方をこの世界に呼んだのは…
この黒兎のノワールじゃなくてこのあたくしなの
この世界をおさめる
赤の女王、ヒセアティア・ラヴを
あたくしのお姉様をこらしめてほしくて…」
私は驚いた
私
(エレ・アリシオン)
「だが、しかし…なぜだ?
なぜ…私が貴女の…グラマーさんの姉を…」
女性はくるりと振り向いて私に向き直る
グラマー・グラッツィア
「うっふふ~ん…だって
お姉様…あまりにも自分勝手で…
この国の住民達を虐げて
血の繋がったあたくしですら
お城から追放するんですもの…
赤の女王はこの国をダメにしてる」
女性の表情は少しだけ悲しそうだ…
グラマー・グラッツィア
「本当はね…あたくしの名前…グラマー・ラヴ…というの
だけど…あのヒセアティアと同じラヴがつくのがいやで
グラッツィアに改名しましたの…
あたくしは赤の女王…もとい…ハートのクィーン
率いるハートのトランプ兵に対抗して
黒のスペードのトランプ兵を率いる事にしたのよ」
女性はうつ向いていたが
顔をあげて私に視線を向ける
私
(エレ・アリシオン)
「つまり…貴女は黒の女王…
もとい…スペードのクィーン…」
私はぽつりと呟いた
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