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そして無事合格した後、やっと両親に神谷との関係を打ち明けると共に、一緒に住む事を許してもらうべく話合いを設けた。
それは合格通知が来て数日後の夜の事だった―――。
「――…父さん、母さん話があります」
神妙な面持ちでそう告げた俺を、父は何かを悟ったかのように静かな視線を送ってきた。
全てを聞いた父は、目を瞑り何かを考え込んだ後にこう言った。
「…お前の決めた人生なのだから好きにしなさい。それにお前にとってその神谷さんという人が、どれだけ人生を大きく変えたかは全てを聞かなくてもわかる」
「父さん…すみません」
「何で謝るんだ?」
「いや…一哉の件では色々してしまったし…それに、俺も男と人生を共にする事で…現実を考えた時、父さんと母さんには…ある意味辛い事でしかないって思えて…」
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