Scene 3

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 『だめ。遅れてもいいから来なさい。義博も来るから。』  先ほどのメッセージをすぐさま送り返す。  潤も義博も高校からの付き合いで、高校三年生の時にバンド組み仲良くなり、いつの間にか高校卒業してからも定期的に飲んでいる仲だ。  玄関ドアを開け、外に出る。思った以上に寒く、つい両肩が上がり、首がすくむ。 鍵を締めたタイミングでまた、携帯電話がなった。 『なんとか頑張ります。申し訳ない。』  いつもの回答。これさえ言っていればとりあえず、何とかなると思っている。 『二十一時新宿ね。来いよ。』  また、すぐに返信する。鍵をポケットに入れ、歩き始める。 再び携帯電話が鳴る。 『努力します。』  お前のためにわざわざ二十一時新宿にしたんだからな、と送り返したかったが、寒すぎて、これ以上外部に指を晒しているのが辛くなり、メッセージの確認だけして携帯を鍵と反対のポケットにいれた。
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