Scene6

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Scene6

二十時五十分頃に待ち合わせの新宿の東口にある喫煙スペースについた。ここが毎回待ち合わせ場所だ。 今日は多分一番乗りだと思った。 喫煙所の前に着くと、煙草を一本取り出し、口に加えた。 火をつけようとポケットの中のライターを取り出そうとするが、見つからない。 ズボンのポケットを探したあと、上着のポケットにも手を突っ込もうとした時、 隣から右手でライターの火を付けながら、火が消えないように左手を添えて自分の口元に近づいてきた。 『あ、ありがとうございます。』 世の中捨てたんもんじゃないなと思いながら顔をあげると、 そこには義博が笑いながら立っていた。  その横でケラケラと笑っている潤の姿もあった。 「お疲れ。今日は俺が一番早かったわ」  潤が笑いながらそう言う。 「いつも遅刻する奴が、たまたま時間通りに来れたからって威張るなよ」  笑いながら潤に言う。 「それは言えてる。」 義博も笑いながら言う。久々に家に帰ってきたような、安心感のある雰囲気。この二人と会うといつもそう感じることができる。
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