Scene6

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しばしの間があく。 個人的に一番困るのが、この間だ。 色々と近況を話したいところだが、飲み物が来ると乾杯のため、話の流れが途切れてしまう。 だから、そういった話は乾杯の後にしたいのだが、 なかなか飲み物がこない時、こんな感じで沈黙が流れる。 お互いが初対面ならシャイだからという理由も見つかるのだが、 仲のいい同士だと何故か小っ恥ずかしい。 二人は、どう思っているのだろうおかと感じたが、まあ、よく考えると、 近況を知りたいのは二人も同様のはずだが、話してこないということは、 つまり自分と同じように乾杯の後にしようと思っていることなのであろう。 そして、毎回その沈黙が耐えられず、話し出すのが潤である。 「さすがに週末だから混んでるな。若者も多くてうるさいな。」 話題を振りつつも、いつ会話が途切れても問題ないような当たり障りのない話を切り出す。 そういった何気ない会話術は正直感心するところがある。昔は、ただ偶然で話しているのだろうと思っていたが、乾杯後にすかさず深い話に切り替えたりするので、 こいつは毎回計算して話題を出していると知った。 「新宿だしね、仕方ない」 義博も煙草を更かしながら当たり障りのない回答をする。
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