Scene6

6/10
前へ
/58ページ
次へ
正直自分は絵里ちゃんに何度も会っているが、フランクに接しながらも、 礼儀正しく、整った顔をした美人である。 いつも笑顔で話してくれるため、怒っている姿が想像できない。 しかし、潤は、 『あいつはマジで猫かぶってた。付き合っていた時は自分もその姿に騙されたけど、本性は、口が悪い、すぐキレる。』 潤に赤ちゃんが生まれ、少し経ったあとに、潤が話してくれた。 「未だに想像できないわ。」 義博が笑いながら言う。 義博も何度か絵里ちゃんとは会っている。やはり自分と同じ気持ちなのだろう。 「子供はどう?いくつになったっけ?」 毎回同じ質問をするが、年齢がどうしても覚えられない。 「上が5歳で、下が3歳だね。潤二号と三号だね。」 潤は嬉しそうに語る。 「潤二号と三号。心底絵里ちゃんに同情するわ。」 「間違いない。」 自分と義博は、笑いながら話す。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加