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「なんもないって。」
必死に言うが、義博は止まらない。
「別に、学生じゃないし、隠す必要もないでしょー。俺は、真一と亜美さん合ってると思うよ。」
「俺もそう思う。意外と向こうも待ってたりするんじゃないの?」
潤もここぞとばかりに同調してくる。これ以上話を続けると厄介になりそうだ。
「そういう義博はどうなのよ?この前合コンしたとか言ってなかった?」
すかさず話題を変えた。
義博は、いきなり自分に振られたので飲んでいたビールをこぼしそうになった。
「なにそれ、俺聞いてない。合コンしたの?いつ?相手は?」
潤の興味は一気に義博に向けられた。
上手くいった。
ちょっと前に、義博と二人で飲んだ際に聞いた話だ。
もちろん潤も誘いはしたが、仕事が遅くなったのと、
次の日は家族と出かけるため来れなかった。
「ちょっと、なんでいきなり言うのよー。したけど、別になんもないって」
義博は、慌てて言い返すが、そんなぐらいでは潤が止まるはずがない。
「なわけないでしょーよ。ちょっと最初から話しなさいよー。」
ここからしばらく、義博に対して尋問が始まった。
場所はどこだ、人数は?どんな相手?どういう感じになった?連絡先は?
ひっきりなし出てくる潤の質問。
少しでも濁った言い方をすれば、どうなの?とはっきり答えるまでは、次に行かせてくれない。
自分は、既に、合コンの概要を義博から聞いているので
二人のやり取りをつまみにビールを飲んだ
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