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Scene7
『哲也さんお久しぶりです。』
『ん?・・・。もしかして、真一か?おぉー久しぶり!スーツ着てんじゃねーか。』
哲也さんは、最初、スーツをきた自分が誰かわからなかったらしく、
気づくまで怪訝そうな目で見ていた。
しかし、自分だときづくやいなや、高校時代にじゃれあっていた頃の顔に戻った。
哲也さんと会うのは、二十歳の時に飲み会であった時以来だ。
哲也さんとの出会いは高校入学当初まで遡る。
自分は、中学時代サッカーをやっていたが、高校で真面目に練習をしてサッカーをやるほど熱意はなく、誘われはしたものの断った。
学生時代の付き合いというのは、やはり部活の仲間同士でつるむ事が多い。
自分も友達がいなかったわけではない。むしろ、普通に話せる友達は、かなりいた。
ただ、放課後は、仲のいい友達は皆部活へと行ってしまう。
だから、少しの間、放課後は一人でいることが多かったが、
1ヶ月もすれば、部活に所属してないもの同士で遊んでいた。
その時、一緒につるんでいた友達の翔が、
『うちの学校の一つ上の先輩で、あ、俺の地元の先輩なんだけど、学校非公認でありながら勝手に部活として活動してて、この前その人に、うちの部に入らないか?って勧誘されたんだよね。』
と笑いながら話をしてきた。
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